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2018年ブレイクする芸人はハライチ・岩井勇気だと俺は思う

2017年も12月となり、一年を振り返る記事なんかを目にするようになってきた。ここでは振り返りではなく来年2018年の展望を書きたい。

2018年にブレイクする芸人は誰だろうか。

表舞台に登場しては消えてゆく一発屋的な存在は置いておいて、最近の千鳥みたいに「本格的に売れたな」と認められるようになる芸人を予想したい。

ハライチの岩井勇気だ。

『ゴッドタン』などのテレビ番組で「腐り芸人」として注目されつつある岩井だが、その実力と魅力はまだまだ世間に浸透していない。

もし田岡茂一がハライチのマネージャーをしていたなら、こう言うだろう。

「そろそろ岩井が王者になっていいころだ」

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卓越したフリートーク能力と発想力を隠し持つ男、岩井勇気

親しみやすいルックスと打てば響く巧みな切り返しでテレビタレントとして既にブレイクした感のある澤部。岩井はその影に隠れがちだ。

ハライチを一躍有名にしたノリボケ漫才でも、最近のネタでも、目立っているのは完全に澤部。ネタを作っているのは岩井だとなんとなく分かっても、澤部のキャラクターがあってこそのネタに見える。

しかし、一度でもラジオ番組『ハライチのターン』(TBSラジオ、毎週木曜深夜24時~)を聞いたことのある方なら御存知の通り、岩井は卓越したトーク能力と発想力を隠し持っている。

『ハライチのターン』での岩井のおもしろさは徐々に広まっているようなので、そんなの知ってるよ、という方は読み飛ばしちゃってください。

常にクオリティの高いフリートーク

『ハライチのターン』はリスナーが投稿するコーナーと澤部・岩井のフリートークで構成されている。芸人のラジオ番組では定番の流れだろう。フリートークというよりエピソードトークと言ったほうが正しいかもしれない。

そんなごちゃまんといる芸人たちのフリートークの中でも、岩井が繰り出すフリートークは抜群におもしろい。フリからオチに至るまでの構成も、淀みない語り口も最高だ。

radikoプレミアムに加入するか、あんまり大っぴらには紹介できないけどYouTubeに山ほどアップされてるのを「岩井 トーク」あたりで動画検索して、ぜひ聴いてみていただきたい。

岩井が『人志松本のすべらない話』に登場する日が待ち遠しくなるだろう。

(追記)
岩井のトークについて書いた。

大喜利的展開での発想力

フリートークの中で大喜利的展開になったときの発想力も素晴らしい。

  • 隙あらば実家に帰りたい(『ハライチのターン』2016年10月27日放送回)
  • カッコ悪いリリー・フランキー(『ハライチのターン』2016年12月29日放送回)
  • ダーク石ちゃんのおなじみのセリフ(『ハライチのターン』2017年4月6日放送回)

数え上げればキリがない。

例えばリリー・フランキーの話だと、「こんなリリー・フランキーはイヤだ。どんなの?」みたいな大喜利の答えがドンドン出てくる。

ほかにも、何気ないオープニングトークで飛び出した上野動物園のパンダの赤ちゃんの名前「ヌヌヌヌ」は、数ある「パンダの赤ちゃんの名前大喜利」の中でも珠玉の答えだと思う。

前もってある程度考えてきたであろうトークの中での話が多いので、瞬発力はどうなのか分からないが、『IPPONグランプリ』に登場する日が待ち遠しい。

多彩な才能を神から与えられた男、岩井勇気

芸人としてのスキルだけでなく、実はそれ以外の基本スペックも高い。

主に『ハライチのターン』で岩井本人の口から語られたその多彩な才能を紹介しよう。

スポーツ

アニメ好きだったりネクヤン(根暗ヤンキー)と呼ばれていたりとインドアなイメージが強い岩井だが、高校にはサッカー推薦で入学するほどの運動神経の持ち主。

サッカーのクラブチームに入っていたため中学ではサッカー部に入らず陸上部に所属。陸上部の練習には週1しか参加していなかったが、100メートル、200メートル、ハードル、幅跳びで市の予選を突破し県大会に出場するという底知れぬ身体能力を発揮していた(『ハライチのターン』2017年8月10日放送回)。

美術

岩井の才能はスポーツにとどまらない。

小学生の時に水彩画教室に通い、中学に入ってからは宇宙空間を模した写真立てを創り美術展で金賞を受賞(『ハライチのターン』2017年3月2日放送回)。

今でも趣味で油絵を嗜んでいる。

あまりにも高すぎる美術センスは常人には理解出来ない域に達している。関ジャニの番組で披露した油絵は白いのっぺらぼうに赤い水玉が描かれているという、犯罪者が描いた絵のようだった。

岩井画伯の描いた油絵がこちら。

音楽

それだけではない。

小学校一年生から17年やっていたピアノは発表会のトリを務める程の腕前。

現在は「THEE MAD COUNTRY'S STORE」という、ミッシェル・ガン・エレファントとマッド・カプセル・マーケッツを足して2で割ったような名前のバンドでボーカルとしても活躍している。

さらに自身が空想したアニメ『私立天淵高校準星会』の主題歌『STARRY NIGHT』を作詞作曲しコミケで頒布。

音楽を司る女神・ミューズからも才能を与えれた岩井に死角はない。

中堅芸人たちに愛される男、岩井勇気

そんな才気がほとばしる男、天才・岩井を周りの芸人たちが放っておくわけがない。

おぎやはぎや劇団ひとりなど、岩井を愛する芸人は数え切れない。ちなみに劇団ひとりは『ハライチのターン』のヘビーリスナー。

さらに千鳥の二人は自身のラジオ番組で「ネクストブレイク芸人」として岩井の名前を挙げるほど。

数々の愛されエピソードを持つ岩井だが、印象深いのはフジテレビの特番『笑いの勇者たち』の打ち上げでの一幕。『ハライチのターン』2017年3月30日放送回で澤部が語った話だ。

プレイベートでゴルフに誘うほど岩井を可愛がるバナナマン・日村、『キャンパスナイトフジ』で共演したケンドーコバヤシ、『ピカルの定理』で共演した千鳥・大悟など、岩井を愛するメンツが勢揃いしたこの打ち上げ。当然、場は岩井の話で盛り上がり、3時間の飲み会のうち1時間半は岩井の話をしていたという。

そんな打ち上げで飛び出した名言をふたつ紹介したい。

これを紹介したくてこの記事を書いたといっても過言ではないほど感銘を受けた名言だ。

岩井は雨

誰が言ったかはっきり語られていないが、恐らくケンコバか千鳥・大悟あたりの発言。

澤部や日村さんのように太陽みたいな明るい芸人はたくさんいる。
岩井は違う。
岩井は雨だ。
岩井がいるから作物が育つんだ。

どうだろうか。

岩井は雨。

雨に例えられる芸人が、いや、雨に例えられる人間が他にいるだろうか。

太陽のような明るさはなく、時には疎まれることもある、雨。だが、雨が降らなければ何も育たない。

太陽だけでは干からびてしまう我々に慈しみを与えてくれる雨のような存在、それが岩井勇気なのだ。

岩井はローマ

岩井を評価する声は止まらない。

澤部、お前はバラエティにたくさん出てるけど、それをしっかり岩井に繋げろ。
すべてのバラエティは岩井に通ず!
岩井はローマだ!

岩井はローマ。

すべての笑いは岩井にたどり着く。宗教的なほどの熱を帯びたアツいメッセージだ。

ちなみにこれを聞いた岩井が「雨なのかローマなのかどっちなんだよ」とクールにツッコんでいたことを忘れずに書いておきたい。

当然、雨だとかローマだとか本気で思っているわけではないし、単に岩井をイジっているだけなのだが、その場にいなくても話の中心になるというのは愛されている証拠だ。

これほど愛されている男がブレイクしないはずがないだろう。

相方・澤部から信頼される男、岩井勇気

そして、誰よりも岩井のことを愛し信頼しているのが、相方である澤部佑。

結局『ハライチのターン』のことしか書いてないが、『ハライチのターン』を聞いていると端々に澤部の岩井愛を感じる。

さまぁ~ず・三村がバカルディ時代に自分ひとりがテレビで活躍しだした頃、「俺の後ろにはもっとおもしろいヤツ(=大竹)がいるんだぞ!」と思っていたというのは有名な話だが、澤部もそんな思いを持っているのだろう。

澤部自身もインタビューで語っている。

澤部: 僕はテレビでもラジオでも、岩井のいい部分を前面に出したい、という思いでいつもやっているんです。ラジオなら時間も長いし、岩井の良さがより伝わればいいなと意気込んでいるんですけど、この番組では俺も知らない岩井の〝闇〟が出過ぎちゃってる(笑)。
「TBSの0時台が面白い!」とラジオ好きに言わせたい

イイ話。泣ける。

神聖岩井帝国が世界を統一する日は近い

時は来た!

ハライチのターンはすぐそこまで来ている。
神聖岩井帝国が世界を統一する日は近い。

正直、ラジオで素晴らしいトークが聞ければ岩井さんがブレイクしようがしまいがどっちでもいいんだけど、そろそろ世間が放っておかないんじゃないだろうか。

2020年に尖った芸人たちを集めてお笑いクーデターを起こそうと目論んでいる岩井さんだが、2020年を待たずして大爆発が起こってしまうだろう。

楽しみです。

ちなみに澤部さんのフリートークもちゃんとおもしろいです。合いの手も最高。

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