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千鳥はラジオも面白い〜オールナイトニッポンPremium

ニッポン放送『オールナイトニッポン』の新春特別編『千鳥のオールナイトニッポンPremium』(2018年1月5日19:00~20:50)が面白かった。

『オールナイトニッポン』というかラジオそのものにあまり思い入れがなさそうな二人の、ニュートラルなテンションでのトークが良かった。生放送ではなく年末の収録で、2017年をダラダラと振り返っている感じ。

radikoのタイムフリー期間も終わってしまったが、感想を書きたい。

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フリートークに溢れ出るセンス

千鳥がただ喋っているだけというのはなかなか新鮮。端々にセンスが光るトークが最高だった。やっぱり千鳥のワードのチョイスと言い方・トーンは絶妙だ。

いくつかトピックを紹介しよう。

志村けん、酒飲んだら真っピンクでほぼフリーザ説

最近やたら志村けんに可愛がられている大悟。酒を飲んで真っピンクになった志村けんは「ほぼフリーザ」だという。

今回のラジオでは「若手芸人と飲みたい」という志村けんとの飲み会にノブを誘っていた。

この収録後に開かれた飲み会の様子は『三四郎のオールナイトニッポン0』(2017年12月29日)で小宮が詳しく語っていたので合わせて聞くといいかもしれない。

貴乃花親方、『ドキュメンタル』最強説

日馬富士の暴行事件で表情を崩さず独特なオーラを醸し出し続ける貴乃花親方を見た大悟が「貴が『ドキュメンタル』に出場したら優勝するのではないか」という説を提唱。

貴乃花の『ドキュメンタル』出演は絶対に無いとしても、だいぶ前に『ガキの使い』でやってた「松本人志プロデュース・ボブサップ七変化」みたいに、芸人が他の芸能人・有名人を使って笑わせるみたいな企画は見たい。

『キングちゃん』でプロデュース王の複数対決バージョンみたいな感じでやってくれないだろうか。

千鳥にはテレビ東京の新春落とし穴特番『落ちましておめでとうございます』で大活躍した老ライオン・夏木ゆたかをプロデュースしてほしい。

松居一代、サラ・コナー説

2017年、大悟が一番気持ちよかったのが、松居一代のあの動画を見て「何かに似てるな」とモヤモヤしているときにノブが「『ターミネーター2』のサラ・コナーだ」と言った瞬間。「それだ!」とスッキリしたという。

松居一代=サラ・コナー説は誰かも言ってた記憶があるが、たしかに似てる。

大宮ラクーン劇場でほかの芸人たちとやったと紹介していた「松居一代ゲーム」も最高。松居一代の動画を秒数指定して再生し、バイアグラが映ってたらアウト、というゲーム。さすが「ロング革ジャン」で数々のゲームを生み出した千鳥、企画力がハンパじゃない。

バイアグラが登場する動画は現在は削除されているので「松居一代ゲーム」はもう出来ない。残念。

千鳥が選ぶネクストブレイク芸人

そのほか、にゃんこスターやとろサーモン、キングコング・西野など、芸人たちに対する冷静なトークも良かった。

  • 「にゃんこスター・スーパー3助のピンネタが面白い」
  • 「忙しくなったとろサーモンは1月半ばころにコンビ仲が悪くなるはず」
  • 「キングコング西野が吉本本社にプレゼントしたクリスマスツリーはプペル感が強すぎてダサい」
  • 「でも顔は芸能界でいちばん男前」
  • 「中山功太は5年くらいバタついてる」
  • 「オリエンタルラジオ・中田敦彦の本(『天才の証明』)の表紙はジョブズよりもジョブズ」
  • 「ジョブズというより、未来のクルマ」

など。

『天才の証明』のあっちゃんがコチラ。

天才の証明
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さらにお笑い好きには聞き逃せないのが、千鳥が選ぶネクストブレイク芸人。最後の最後にチョロっと語ってただけだけど。

ノブが「もし株を買えるとしたらこの三人」と語った、値上がり必至の芸人たちがこのメンツだ。

三四郎・相田周二

大悟が「2018年は分からないけど、2018年か2019年にはブレイクするんじゃないか」と評していたのが三四郎の相田。

確かに相田は面白い。

『ゴッドタン』ではオラオラキャラがフィーチャーされてたけど、オラオラじゃない何かで花開く気がする。

様々なものに例えられる男、相田

大悟いわく「博士が作った一号機」、ノブいわく「手塚治虫の『火の鳥』の人間」のような顔をしている、三四郎・相田。

バイきんぐ・小峠からは「ロシアのハッカー」とか「ゲイリー・オールドマン」、三四郎のネタ中では「城みちるダビングしたみたいな顔」と、様々なものに例えられている。

ものすごく変わった顔なわけでもなく、むしろ特徴のない顔なのに(鼻はでかいけど)これだけイジられるのはすごい。底知れぬポテンシャルが感じられる。

ただ、最近言われているオアシスのリアムには似てないと思う。

巧みな男、相田

相田の実力を確かめたいのなら、ラジオ『三四郎のオールナイトニッポン0』を聞くといい。今、二番目に面白いラジオ番組だと思う。なお、一番目は『ハライチのターン』。

フリートーク(エピソードトーク)が素晴らしい。ナレーションの仕事もしてるだけあって声がいいし、話術も巧み。

なにしろハライチ・岩井と同じくメゾネットタイプに暮らす男である。面白い人間はメゾネットタイプに引き寄せられるのだろうか。

ちなみに、小宮の「滑舌もスキルも理想に追いついていないトーク」も愛くるしくて好きだ。随所に挿入される「そうそうそう」「ハイハイハイ」というフレーズ(合いの手?)は本来トークに全く必要ないと思うが、発せられるたびに小宮感が増幅されてクセになる。

小宮こそが「笑いを愛し、笑いに愛された男」だ。

平成ノブシコブシ・徳井健太

ノブコブの本当に破天荒なほう、徳井。

今回のラジオでは名前がチラっと出ただけだったが、この男は異常者である。目がヤバイ。

「本音を求めている昨今の視聴者には自分の闇をぶっちゃけるようなキャラが売れるのではないか」という大悟の考察には納得させられた。

サイコパスとも言われる徳井だが、昔『アメトーーク』のなんかの企画で語っていた芸人評があまりにも的確で驚いた記憶がある。

狂気と冷静さを併せ持った男は強い。

ハライチ・岩井勇気

そして、岩井。私のイチオシでもあるハライチ・岩井勇気である。

ノブコブ・徳井と同じく岩井も名前を挙げられていただけだけど、千鳥の二人の口から岩井の名前が出てきたのがうれしい。

岩井については別の記事で書いた。

『キングちゃん』新春スペシャルの「ハートブレイク王」ではいまいち弾けられていなかった気がするが、フジテレビで深夜にやってた千鳥とハライチの単発番組『身を削って言っちゃいます』では岩井カラーがふんだんに出てて面白かった。第2弾が見たい。

「腐りキャラ」だけじゃない魅力がもっと多くの人に伝わるといいなと思う。

千鳥のフリートークをこれからも聞きたい

最初に書いたように千鳥はラジオにあまり興味がなさそうなので、ラジオ番組を始めることはなさそうだけど、ただ喋るだけみたいな番組はどこかでやってほしい。

『キングちゃん』が昔の『ガキの使い』みたいに企画とトークの二本立てになったら理想的だな…。

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