『キングちゃん』の冷やし漫才王でNON STYLE・井上を見直した
千鳥の『キングちゃん』が期待に違わぬ面白さ
千鳥がMCを務めるテレビ東京『キングちゃん』(月曜深夜24:12〜)第3シーズンのレギュラー放送がスタートした。
1月3日のスペシャル(ボケvsツッコミ フリースタイルバトルとドラマチックハートブレイク王)も面白かったけど、今回1月15日のレギュラー初回も良かった。
放送後一週間は公式サイトで動画配信されてるので、見逃した方や放送されていない地域の方はそちらで見ましょう。
冷やし漫才王決定戦
レギュラー初回は「冷やし漫才王決定戦」。
偽の打ち合わせ中にアイドルを前にケンカで場を冷やしてから漫才で温める、その「寒暖差」を競う、という入り組んだ企画。
この企画はケンカの内容を他の芸人が大喜利で決めるのがいい。
カミナリ・たくみの「酒井が平子のことを"アルコ&ピース平子"と言う」が面白かった。平子は確かに「アルコ&ピース平子」って呼ばれることが多いイメージがある。「アルコ&ピース平子」は実際声に出して言ってみるとすごく気持ちいい。言いたくなる。皆さんぜひ言ってみてください。
"アルコ&ピース平子"がノンスタのときに出した「そば屋の寄り合い」も好き。謎ワード。
カミナリ〜アコースティックバージョン〜
今回一番印象に残ったのは、カミナリとその漫才のあとのNON STYLE・井上のコメントだった。
2016年のM-1グランプリで鮮烈に登場したカミナリ。
- 関連記事: カミナリはM-1グランプリ2016で人生を変えた
強烈なツッコミの「ドツキ漫才」が持ち味だが、カミナリの「ドツキ漫才」は特殊だ。
ドツキで笑いを起こしているわけではなく、ドツキはあくまでもたくみのツッコミフレーズの前フリ。だから、ドツキが無くても漫才として成立する。
今回の「冷やし漫才王」ではドツキを最後の一回だけに抑え、静かなトーンでの漫才を披露した。
普段と違うムードの漫才はもちろん面白かったんだけど、それよりも感銘を受けたことがある。
カミナリの静かな漫才に対するNON STYLE・井上の「アコースティックバージョン聴いてるみたい」というコメントだ。
アコースティックバージョン。
このコメントはすごい。言い得て妙。当意即妙。あまりにも的確。ドンピシャ。井上を見直した。
今回のカミナリに限らず「冷やし漫才王」で披露される普段と違うアレンジのネタは、まさに「アコースティックバージョン」という表現がしっくりくる。
「(あのドツキはいるんやろか?という)上沼(恵美子)さんが言ってることって正しいなって思った」というコメントも冴えてた。
ほかの芸人のアコースティックバージョンも見てみたい
ナイツが年末年始の番組で披露していた漫才は「ネタのカバー」という感じだったけど、「アコースティックバージョン」というのは新たな発明な気がする。
ほかの芸人のネタでも「アコースティックバージョン」は成り立つんじゃないだろうか。
クールポコとかコウメ太夫とか。小島よしおとか波田陽区とか。
なんか一発屋芸人(と呼ばれがちな人)ばかり思いつくのはなぜだろう。一発屋芸人(と呼ばれがちな人)のネタはテンション高めで、「その人=そのネタ」というくらいキャラクターとネタが強く結びついてるからかな?
この流れで名前を出すのは申し訳ない気もするが、スーパー3助がローテンションの「にゃんこスター〜アコースティックバージョン〜」はぜひ見てみたいです。
光の速さでスベる男、ちゃんさか
最後に蛇足として書いておくと、一言目でいきなりすべったアルコ&ピース・酒井健太が面白かった。「さすがちゃんさか」という感じだった。
次回「今ヤリにいけるアイドルGP」ではちゃんさかの盟友、三四郎・相田が登場。千鳥が選ぶネクストブレイク芸人でもある相田。
前回の「今ヤリにいけるアイドルGP」でその独特のオーラを遺憾なく発揮したバイきんぐの奇人・西村とともに活躍が楽しみ。見逃せない。