トランプをディスるEminemの新曲「Campaign Speech」に圧倒される
エミネム、ラップスキルを見せつける
エミネムが新曲"Campaign Speech"を公開した。
SpotifyやApple Music、Google Play Musicなどのストリーミング・サービスでも配信されている。
これはすごい。
ミニマルなトラックにのせてラップしまくるエミネム。ビートらしいビートがない中で、ライムでリズムを生み出している。エミネムってやっぱりラッパーとしてのスキルがすごいんだな、と改めて思う。
詞はこちらから。固有名詞がガンガン登場している。
この曲のような怒りを原動力にした作品は音楽にしろ映画にしろ鑑賞すると疲れてしまう。例えばRage Against The Machineなんてまさにそんな感じで、聴いてるとすごくカロリーが消費されてぐったりするような気がする。
ただ、いろんな感情の中でも怒りがもつエネルギーは大きく、その巨大なエネルギーに圧倒される感覚は嫌いじゃない。
そんなリリックの中でもやはり注目を集めているのはトランプ(とその支持者)批判の一節。
曲にはトランプ批判の言葉が並ぶ。
「俺は危険な男/でもこの腐った大統領候補に気をつけろ/トランプはあやつり人形のようには言うことを聞いてくれないだろ?/奴は自腹で選挙キャンペーンをしているんだろ?/それがお前らの望みか?/何も考えずに核のボタンに手を置く糸の切れた凧/どんな問題にも何の答えも出さないって?/そりゃいい考えだ!」
エミネム、新曲でドナルド・トランプと支援者を痛烈に批判 | Rolling Stone(ローリングストーン) 日本版
全編に渡って反トランプというわけではないが、あえてこの時期に発表したのは明確な意思表示だと考えていいだろう。
2004年のリベンジなるか
大統領選挙前の意思表示といえば、思い出すのが"Mosh"。2004年、ブッシュとジョン・ケリーが争う選挙の前に発表された反ブッシュの曲。
4thアルバム"Encore"に収録されている。Amazonプライム会員ならAmazon Prime Musicでどうぞ。まだプライム会員でない方は30日間の無料体験もできるので、ぜひこの機会に。
Stomp, push shove, mush; fuck Bush!
Until they bring our troops home, c'mon, just…
結局2004年の選挙では、「Fuck Bush!」というエミネムの叫びは届かずブッシュが勝った。
2016年はどうなるだろうか。
(2017/02/15追記)
結局、エミネムの願いはまたも叶わなかった。こんな時に聴きたいエミネムの泣ける名曲はこちらからどうぞ。