宇多田ヒカルにとって芸術とは何か?
芸術とは何か?
ミスチルの不倫ソングやエミネムの娘に向けた名曲を聴いて、芸術について考えた。
ものすごくぼんやりとだけど、
- 表現者の個人的な感情が強いほど受け手の感情を動かすのではないか
- そういう個人的な感情を突き詰めて表現することが芸術なのではないか
みたいなことを思った。
宇多田ヒカルが語る「芸術」
芸術ってなんなんだろな、と考えながらいろいろ検索したりしてたら、「芸術とは何か?」という質問に対する宇多田ヒカルの答えにすごく納得させられた。
Q. ヒカルパイセンにとって、芸術とは?何だと思いますか?
A. 経験は人それぞれで、どんなにそっくりな体験をしたとしても二人の人間が同じ経験をすることはあり得ない。
けど俺が感じるどんな感情も、人類初めての感情なわけがない。それが疎外感や孤独だったとしても、沢山の先人が同じ気持ちを味わったはず。今だって意外に身近なところで誰かが同じことを感じてるかもしれない。きっと誰かがもう、その気持ちを詩にしてる。小説にしてる。踊りにしてる。絵にしてる。歌にしてる。
それが俺にとっての芸術。
「#ヒカルパイセンに聞け」Q&Aサイト
そう! そうなんだよ!
さすが、ヒカルパイセン、俺がぼんやり思ってたことをスパッと言い切ってくれてるぜ! やっぱりアンタ天才だよ!
経験は違っても、感情は同じ
ミスチル桜井さんのように不倫なんかしたことなくても、ミスチル桜井さんの感じたであろう誰かを心の底から求める気持ちは、俺にも分かる。だから「Love is Blindness」を聴くと、心を動かされる。
エミネムのように娘がいなくても、エミネムが感じたであろう誰かを本当に大切に感じる気持ちは、俺にも分かる。だから「Hailie's Song」を聴くと、涙が滲んでくる。
宇多田ヒカルの最新アルバム「Fantome」も、亡き母への思いというまさに個人的感情を突き詰めた作品だった。俺の母はまだ健在だけど、宇多田が感じた原点は母だという気持ちは、よく分かる。
俺の気持ちなんて誰も分かってくれない、と感じることはあるけど、実は意外とみんな同じような気持ちになってるものなんだよね。
けど俺が感じるどんな感情も、人類初めての感情なわけがない。それが疎外感や孤独だったとしても、沢山の先人が同じ気持ちを味わったはず。
「#ヒカルパイセンに聞け」Q&Aサイト
本当にそう。
時代が違うかもしれないし、国が違うかもしれないし、性別が違うかもしれないけど、どっかの誰かが自分と同じ気持ちを味わっているんだ。きっと。
年をとると涙もろくなるのは、自分が味わったことのある感情が増えた証拠だ。底に流れる感情が同じ作品に共感できるようになるんだろうな。
ありがとう、ヒカルパイセン
ヒカルパイセン、本当にありがとうございました。スッキリしました。
「Fantome」も最高の作品でした。
尊敬してます。