三井住友銀行のATMに表示される広告が客を騙そうとしている
最近は多くの店でクレジットカードや電子マネーで支払いができるので、あまり現金を使わなくなった。
とはいえ、たまにATMから現金を下ろすことがある。
三井住友銀行のATMを使うとイラッとする。表示される広告が顧客を騙そうとしているとしか思えないからだ。
三井住友銀行ATMの理解に苦しむボタン配置
まずはこの写真を見ていただきたい。
三井住友銀行のATMでお金を下ろそうとすると表示されるカードローンの広告だ。見るたびにイライラしていて、つい写真を撮ってしまった。
ご覧になる方は「はい」を、ご興味のない方は「いいえ」を押してください。
というメッセージの下のボタンが「いいえ」「はい」の順番になっている。メッセージでは「はい」「いいえ」の順番なのに、ボタンは「いいえ」「はい」。
なぜこんな配置になっているのか。
どう考えても誤タップを誘導しているようにしか見えない。
KPI設定が間違っている
普通に考えれば、メッセージ中の「はい」「いいえ」とその下のボタンの「はい」「いいえ」は同じ順番にするはずだ。
ここからは想像だが、あえて逆にしているのは、三井住友銀行が『「はい」(カードローンの案内希望)のタップ率』をKPIに設定しているからではないか。
確かに、普通に「はい」「いいえ」を配置するよりも逆にしたほうが「はい」を押す人は増えるかもしれない。しかし、仮に『「はい」のタップ率』が上がったとしても、それは『誤って「はい」を押す人』が増えただけで、『カードローンの案内を希望する人』が増えたわけではない。
むしろ、本当にカードローンに興味がある人が間違って「いいえ」を押してしまう可能性を考えれば、本来必要としている人に案内が届く率はかなり低下してしまうだろう。
『「はい」のタップ率』だけをKPIにするのは間違っている。『案内を送った人が実際にカードローンを申し込む率』もチェックするべきだ。
……なんていうことに三井住友銀行のみなさんが気づかないとは思えないが、どうしてこんなことになっているのだろうか。ATMに広告を出す部署と案内を送る部署が別々なのかな?
ATMにカードローンの広告を何度も出すのも間違っている
そもそもATMを使うたびにカードローンの広告を出すこと自体が間違っている。
全員に出しているのか何らかの属性をもとにスクリーニングして出しているのか知らないが、何度も「いいえ」を押している客にはもう表示させないくらいのことはやってほしい。銀行側は残高も把握しているのだから、カードローンが必要そうな相手は分かるはずだ。
言い訳のように書いてある、
今後、本ご案内の表示を希望されない場合は、備え付けのインターホンでお申し出ください。
という文言にもイライラする。
なぜこちらがそんなことをしなければいけないのか。「はい」「いいえ」の隣に「もう表示させない」ボタンを作ればいいだけだろう。
三井住友銀行に限った話ではない
三井住友銀行に対する不満を書き連ねてきたが、自分が知らないだけで他の銀行でも同じようなことがあるのかもしれない。
前に「重要書類の名目で広告を郵送してくる東京電力」や「家電売場に携帯会社の販売員しかいないヨドバシカメラ」の話を書いた。
間違ったKPIを追って目先のことしか見ていない、そのために目に見えない(目を向けていない)ところで顧客の不満をどんどん膨らませてしまっている会社が多いように思える。
「お客様は神様」だとは思わないが、「客をナメている」会社に未来はない。
フェアな商売をしてほしい。